活躍する卒業生

活躍する卒業生
限りない夢がある

世界大会への挑戦。
それは精鋭5名だけの特権。

生徒

突き上げる歓喜、震えるこぶし・・・ そんな真のガッツポーズを経験した、と断言するプロフェッショナルがいる。 (株)ヤナセ 松戸支店の三木紀博さんだ。三木さんはメルセデスベンツのサービス技能を競う世界大会「グローバル・テックマスター2012」のサービス・アドバイザー部門で優勝したワールド・チャンピオンである。 「グローバル・テックマスターは世界16カ国から、メルセデスベンツのサービス・技術に関する国際認定資格を持つエキスパートが、国内予選を勝ち抜かなければ出場できない最高峰の舞台です」と三木さんは語る。 日本ではメルセデスベンツの国際認定資格を持つ約1,000名の中から国内予選へ挑戦できる約60名のスタッフが選ばれる。さらに、その中から世界大会へ挑戦できる者はわずか5名。 三木さんは日本のサービス技能の高さを世界の舞台で実証する精鋭中の精鋭として選ばれた。しかし、そこまでの道のりは決して順調ではなかった。

いつかは俺もチャンピオンに・・・
折れない心で技術を磨く。

生徒

「昨年4回目を迎えたグローバル・テックマスターですが、そのルーツは日本の(株)ヤナセが開催していた”メカニック・コンテスト”にあります。 整備技術と顧客満足度の向上を目指す同コンテストに着目したドイツのメルセデスベンツ本社が、そのコンセプトを評価し、独自かつ世界規模で始めた大会がグローバル・テックマスターなんです」。 三木さんは新人メカニックの時代から、メカニック・コンテストで優勝するために技術を磨き続けた。“いつかは俺もチャンピオンに・・・”その想いが三木さんのモチベーションを常に高くキープしてきた。 入社12年目にメカニック・コンテストに初出場。しかし、入賞は叶わなかった。その後、三木さんは整備の現場を離れ、点検やメンテナンスを通じて、お客様へアドバイス業務を行う“サービス・アドバイザー(以下SA)”へ異動。「グローバル・テックマスターが始まったのはその頃でした。これは大きなチャンスでした」。“世界一のSAになってみせる”三木さんの心が燃え上がった。この年、国内予選に参戦した60名中、千葉営業本部の社員2名が日本代表チームに選ばれた。しかし、そこに三木さんの名前はなかった。「このときは悔しかった・・・千葉営業本部のメンバー全員でドイツへ!と励まし合っていましたから・・・」と三木さんは語る。“次こそ世界へ”その想いが三木さんを支え続けた。

静かで熱い自分とクルマとの格闘。
SA部門・世界1位に!

生徒

2012年6月、三木さんは国内予選に再挑戦。千葉営業本部の同僚2名と共に日本代表5名に選ばれた。「うれしくて、ボロボロに泣きました(笑)」と喜びを語る。 習志野のトレーニングセンターでチームワークを完璧にする練習が始まった。「世界大会では、お客様対応のSA部門、クルマの問診・診断等のダイアグノーシステクニシャン(DT)部門、 さらに修理・メンテナンス等のシステムテクニシャン(ST)部門など、複数のパートに分かれた5名(1チーム)が、あらゆる仕掛けを施されたクルマを預かり、様々な課題をクリアしながらサービス技能の高さを競います。 5名のチームワークが大切なので練習は真剣勝負でした」。2012年11月19日~21日、「グローバル・テックマスター2012」がドイツ・シュツットガルトで開催された。「大会には観客も応援団もいません。 競技は審査員と通訳、少数の関係者がいる中で淡々と進められます。言葉や文化の違いもあり、緊張の連続でした」と三木さんは振り返る。競技は不具合のあるクルマが持ちこまれたところから始まる。 「たとえば“エンジンがかかりません”という問題ひとつにしても、その原因は様々です。お客様から情報を引き出し、クルマの症状を見極めます。また、クルマには問題提起の仕掛けも施されているので、その発見・指摘や部品交換の提案も行います。 それらを完璧にクリアした上で、クルマの問診・診断等を担当するDT部門のメンバーにバトンを渡します。従って入口の私がミスをすれば、すべての流れが狂い、入賞は望めません」と三木さんは語る。刻々と迫るタイムリミット。 “いま、できることをすべてやり遂げる”それが三木さんの想いだった。どこまでも静かで熱い自分とクルマとの格闘。その結果、三木さんはSA部門・1位に輝いた。同部門での日本チーム優勝は初めて。 さらに日本代表メンバーはチーム団体総合部門でも3位を手にした。“いつかは俺もチャンピオンに・・・”あの頃の夢が現実になった。三木紀博さん、CATSで学び、熱い想いで心と技術を磨き、メルセデスベンツSA世界チャンピオンに輝いた男。その目は新しい挑戦のステージへ向けられている。

活躍する卒業生

優勝を告げられた瞬間のガッツポーズ

先輩は今…

現在、三木さんは松戸支店サービス課に在籍。自分の経験を実務につなげ、後輩の指導にも情熱を注いでいる。「CATSで学んでいた頃から変わらないもの、それはクルマにかける熱い想いです。 それを教えてくれたのはCATSの先生方でした」と三木さんは微笑む。教えを受けた先生の顔も名前も忘れたことはない、という。「熱い想いがあれば、自分を変えることができる、夢をつかむことができる」と語る三木さん。 CATSが生んだワールドクラスのエキスパートだ。

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